回転成形およびスラッシュ成形
回転成形とスラッシュ成形は、大型のプラスチック製品の製造に使われる特殊な成形技術です。たとえば、回転成形による製品には水や薬品のタンク、自動車の燃料タンク、子供の玩具、カヌーなどがあり、スラッシュ成形では自動車の内装部品やダッシュボードなどが作られています。
この加工では、大きな金型を加熱してプラスチック製品を成形します。樹脂粉末を金型に入れて溶融させ、金型を炉の中で回転させながら、その金型の内側表面に沿った薄肉形状を生成します。加熱プロセスに続いて金型を冷却し、仕上がった成形品を取り出します。回転成形には、ポリエチレン(LDPEやHDPE)、ABS、ナイロン、ポリプロピレンなど様々な樹脂を利用することができます。それぞれの樹脂は固有の熱特性をもっていますでの、使用する樹脂に合わせてプロセスの加熱サイクルを最適化する必要があります。
- 概要
- 注目のソリューション
- 関連情報
アプリケーションに必要なのは
回転成形とスラッシュ成形の工程では加熱・冷却サイクルのいずれでも、その温度が非常に重要です。プラスチック製品が指定の物理的強度や見栄え、設計寿命を確実に備えるよう樹脂が適切な温度を経て正確に溶融・混合し、高分子構造を形成することが極めて大切なのです。そのため、金型の内部や表面温度、炉内の雰囲気温度に対する(リアルタイムな)モニタリングが求められます。これにより、プロセスのサイクルを制御して、重要な処理温度が達成された時点を正確に決定することができます。
お客様のメリットは
- 加熱・冷却の全サイクルをモニタリング・制御し、耐衝撃性の低下や構造的欠陥(気泡や空孔)、発色の劣化などの品質問題を防止
- プロセスが重要なピーク温度(金型表面と内部)に達した時点を正確に判定して、リアルタイムなプロセス制御を行い、生産性を最適化
- 冷却プロセスを制御して、反りや金型からの離型問題を防ぐ
- プロセスのモニタリング・ツールとして、全く新しい製品や異なる樹脂を使ったプロセスを立ち上げる際にも、その新しい金型の高精度な設計を可能に

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